「読めないよぉ~」という方の多いこの店の名前は、1946年、鎌倉の地に「喫茶店兼バー」としてスタートした頃にできたもの。看板の字を書いてくれたのも、誰だったのか分からなくなってしまいました。鎌倉の市花になっている「りんどう」を名乗る責任を感じて一生懸命がんばっています。
古都鎌倉に佇む隠れ家的スナック。お客さん同士のふれあいもある不思議な空間です。女性、男性問わず幅広い年代の方から親しまれ愛されているお店です。龍膽は、鎌倉を好きになる案内役です。あなたも、龍膽のドアを開けてみたら? 鎌倉を、もっと好きになるために。
まるで入店を拒絶しているように見える窓の無い分厚いドア。その向こうからは音の外れた1970年代のカラオケが微かに聞こえてくる。スナックを経験した事の無いヒトで、このドアを開ける勇気のあるツワモノはいないことだろう。
「スナック」というジャンルの飲酒のできるバーは、日本にしかない不思議な空間だ。キャバレーやナイトクラブのようなショーを見せる場でも会員制でもない。接待をしてくれる場でも、ジェンダーが売られている場でもない。その入口の見かけとは大きく異なり、一歩中に入れば、怪しさは微塵も無く、家族のような暖かな時間が流れる時空間なのだ。そこにいるのは大抵の場合はマスターではなく、「ママ」と呼ばれるアイドル。近所の常連や、そこを訪れる人同士、そして「ママ」との会話を楽しんだり、カラオケを歌ったりする奇妙な社交場なのだ。
「スナック」では、「ママ」の位置づけは「推しのアイドル」といったところか。大抵の「ママ」は容姿も美しいが、客は容姿というよりも「ママ」の個性に惹かれて「スナック」を訪れる。「ママ」というのは、初期の「スナック」でそのコミュニティのお母さん的な存在だったアイドルがいた事から、いつしかそのように呼ばれるようになった。だが、慣れた客はイキナリ「ママ」と呼んだりはしない。その店の「ママ」が呼んでほしいニックネームがあるのだ。
「スナック」には暗黙の「慣れた呑み方」がある。
これぐらいを知っていれば、どこのスナックに行っても快く見ず知らずの人からもまるで何年も前からの旧知の友人のように迎えられることだろう。
2024年5月1日から、Saorinの意思を継ぎ、Mioが龍膽を再開しています。Saorinには、個人的にとてもよくしてもらいました。ただ、Saorinの龍膽がどんなだったかMioは殆ど知らないのです。だから、色々うまくできていないことだらけだと思うのです。それでも、なるべくSaorinに近づけるようにがんばりますので、Saorinならこういう時どうしていたか、優しく教えて下さい。お願いします_o_。
2020年4/19より5/31までコロナウイルス 感染拡大防止に協力するため、お休みいたします。